最近のテレビ事情はどうなのだろうか。勝手なイメージだが、やはり昔ほど業界が賑わっておらず、いわゆる「テレビ離れ」が加速度的に進んでいる印象がある。
現に僕も家にテレビを置いていないマンなので、バラエティだったりドラマだったり金ローだったりを観る機会がほぼ無かったりする。それらはサブスクで観ればいいや精神だし、ニュース等の時事情報もインターネット経由で見ている。一人暮らしを始めて5年以上経つが、テレビが無くて困ったことは全く無いなあ、と。
僕がそもそも小説・漫画・ブログなどなど、どちらかと言うと「読む」方を好む気質なのもあって、キッカケが無いと映画・ドラマは本当に触れないまんま。そんな中で、僕は友人たちのおかげで幸いにも「観る」きっかけに恵まれていて、定期的に流行りものを摂取することができている。バチコリ謝謝。
そんなこんなで『地面師たち』『ドラゴンクエストユアストーリー』『リョーマ!』を観てきたので雑に語っていきます。3分の2が謎チョイスなのは気にしないでください。
地面師たち

どんな快楽も及ばないエクスタシーとスリルが味わえるドラマ
久々にドラマを全部観た気がする。流行っているだけあって凄く面白かった。
選び抜かれたクセ強キャスト陣の圧倒的演技もさることながら、昨今のテレビドラマでは見られないであろう豪華なセットやロケーションにも驚愕。それらの甲斐あって、そもそもの雰囲気がバツグンに良く、かなりリッチなドラマであることは1話目にしてスグに理解できた。
原作の要素なのかは分からないが、あまりにもクセの強いセリフの数々は、観終えて数週間経った今でもすんごく印象に残っている。
ピエール瀧の「もうええでしょう!」はマジでコイツこれしか言ってなくねーか?!ってくらいには記憶に残っているし、トヨエツの「最もフィジカルで〜」「もっと大きなヤマを目指しませんか?」などなど、もはや作品を象徴しているまである特徴的なセリフが頭から離れない。ネトフリ側も分かっているのか、トヨエツのセリフ切り抜きをYouTubeショートで出していて、それはもうヘビロテさせてもらっている。
話全体を通して、ある意味では"プロ"とも言うべき凄腕詐欺師集団の暗躍と、そうとも知らずウハウハ状態の大企業、なんとか尻尾を捕まえようとする警察。これらの三竦みは素直に見応えがあった。
特に地面師たち。まるでスパイ映画を観ているかのような錯覚に陥るほど、練り上げられた計画や偽造の身分証作成、ニセの権利者探し等々、観ていてとてもワクワクしていた。
根回しの段階では、やはりプロの手際なのでとてもスマートで、見ていてすこぶる気持ち良い。しかしいざ本番となると、根回し段階とは打って変わって「もうええでしょう!」となる(なってしまう)のも実にリアル。嘘をつき続ける難しさは僕もよく知っているし、そこはプロでも変わらないらしく、実際の積水ハウス事件でも地面師側はかなりガバガバだったらしい。
ハリソンの「アドリブで」のシーンなんて、地面師たちと同様に僕も焦り、手に汗握りながら鑑賞していた。あいつマジで人殺して酒飲んでるだけだったな……。「死人がゴロゴロ出るヤマ」ってそういうことだったのか?!
全編通して凄く面白かったが、個人的に最後のボヤボヤ感だけはあまり好みではなかったかなと。
ラストは「綾野剛が自分の復讐に決着を付けてEND」だったが、どちらかというと僕的には「実は綾野剛は地面師という仕事にどハマりしていて、それに気づかなかった池田エライザを抹殺し、最後はトヨエツと共に『さて、次の仕事は……』でEND」の世界線があるのならこっちの方が好み。完全なる妄想なんですが。
綾野剛の心情が絶妙に分かりづらいのが、このドラマの最も好きなポイントの内のひとつだったので、ラストのあの決着だとちょっとストレートすぎるというか、若干の肩透かし感はあった。
とはいえこのラストも十分満足できるものでした。このドラマに関しては、やはりラストより過程の部分に面白さが詰まっていたなと。こういうリッチなドラマだったら今後も観たいと思うようになったレベル。
大満足な作品でした。
ドラゴンクエスト ユアストーリー
なんですかこれは
僕は『ドラクエ5』どころか、『9』以外のドラクエを全く知らないというガチの素人。そんな人間がコレ観たらどんな感想を抱くのか?というスタンスで視聴に望んだ。
率直な感想として「ドラクエ5部分は面白かったけど、ユアストーリー部分がカス」という感じ。まあ大体の人がそんな感想だと思う。
まずはドラクエ5部分。ココは普通に、というか非常に面白く、(友人曰くかなり端折ってあるらしいが)これがドラクエか!と今度発売予定の『ドラクエ3リメイク』のプレイが待ち遠しくなるくらいには楽しませて貰った。なんならドラクエ5自体を遊びたくなったまである。
「勇者は主人公ではない」という少しクセがある設定も『テイルズオブアビス』等を浴びて育った僕にはかなり刺さったし、「パーティ全員が血縁上の身内」というのもかなり新鮮。 素人とはいえ流石に「ビアンカ派フローラ派」という単語は聞いたことがあったので、これがそうなのか!という答え合わせ的な感動もあったり、恋愛!努力!勝利!な感じは少年漫画好きにはとても好感触。良い。
まあ、色々端折りまくっている弊害でイマイチ恋愛描写に納得感がなかったり、主人公が妙にヘタレてるので原作でもこうなのか聞いたら「いや違うよ」という答えが返ってきて「んん?」となったり、他にもまあ思うことは色々あった。あったが「まあ原作1本を2時間に収めるならこうなるわな」で済む範疇では(僕的には)あった。
問題はユアストーリー部分である。なんかラスボスが急に「大人になれ」とか抜かしながら、急に世界を壊してくる。なんですかこれは。
まあ結局、主人公が「あの頃遊んだゲームには色々詰まってたんだー!」的なノリでラスボスを倒しハッピーエンドで終わるが、これがオタク文化黎明期の作品だったり、子供向けな作品だったら、まあ良い気持ちはしなくとも狙いは理解できる、って感じ。
ただコレって多分それなりに大人寄りの年齢層に向けた作品だと思うし、ソレで「いうてゲームも結構良いモンでしょ?」って謎の上から目線でマウント取られるのは正直かなり不愉快ではある。
うーん、まあ「大人になれ」を主張するキャラを倒しているので、一応ゲームを肯定している内容にはなっている。
ただまあ僕や少し上の世代って、敢えてゲームを選択して趣味にしている方々だと思うし、そういう層にコレを見せて、挙句の果てにキャッチコピーの「大人になれ」を見せられると単純にイラッとくる。そういう評価になるのは火を見るより明らかだろう。
ドラクエ5を全く知らない僕ですら相当に不愉快だったので、原作好きの方々のイライラはとんでもなかったのではなかろうか。映画で虚無になったことはそれなりにあれど、不愉快になったことは初めての体験だった。ある意味では相当のポテンシャルを持ってる映画ではある。
僕的には、ユアストーリー部分が始まったときに「おっ、『平成ジェネレーションズForever』みたいなヤツ始まったんかな?」と、どちらかといえば「ドラクエ5を愛してくれてありがとう」的なメッセージを期待していたので、お出しされたものを観て非常に残念な気持ちだった。
原作端折りすぎな作品やシンプルに面白くない作品は数あれど、人の趣味に上から目線でマウント取ってくる映画は中々無いと思う。そういう意味では希少な作品である。
リョーマ!
あぁん?最高の映画じゃねーの
『ユアストーリー』の口直しで観た映画だが、これがもう最高の映画だった。あらゆる意味で僕の想像を超えてきた作品だ。ちなみに今回は跡部が出てくる『グローリー版』を視聴した。
『テニプリ』の映画というよりは、『テニミュ』の映画、或いはその両方の性質を併せ持つ作品。具体的には、「テニミュのノリでテニプリをやる」感じ。だからテニス中だろうが敵味方関係なく普通に歌うし、踊る。
初っ端から「幸村vsリョーマ(天衣無縫)」という、まさにクライマックスから始まる。セリフは無いものの、この試合はマジで無印のベストバウトだと思っているので「ねえ審判の人、コールまだ?」「一点を見極めろ!」などなど、もはや無音でもセリフが聞こえてくるし、それを容易に想起させてくれるそのCGの出来栄えたるや!
立海のメンツまで歌って踊りながらリョーマの応援をしていて幸村がちょっと可哀想だったが、それを上回る映像のテンション、天衣無縫のカッコ良さ、うるさいくらいの音響と、あまりにもスンバラシイ最終回の再演から始まり、この時点で既に満足である。
その後はなんだか普通に話が進む。詳細は割愛するが、割とちゃんとしたストーリーがある。ぶっちゃけシナリオ部分は退屈で、なんなら「早く歌って踊ってくれ〜〜〜!!!」となっていた。それほどまでに初っ端が最高すぎた。
そんでもって、満を持してサムライ南次郎vsリョーマ!!!テンション上がるぜ〜〜!!!
待ってました!と言わんばかりに人気キャラたちがワープで出現し、一気に画面のボルテージが上がる。音響もバリバリ。急に柳生のソロパートが出てきて笑いつつ、2人の対戦が進むと共に、ミュージカルもガンガン進んでいく。最高だ。
その後なんやかんやあって現代に戻りつつ、『新テニ』の冒頭シーンで〆。素晴らしい映画である。テニプリ読み返したくなった。
途中もっと歌って欲しかっただとか、試合をもうちょいやって欲しかっただとか、言いたいことが無いではないが、それを上回るベストシーンによって不満が見事に塗りつぶされてしまった。マジで最高の映画だぜコイツは。
コレ系のテニプリ映画がまた公開されたら、その時は是非ともスクリーンで観たいと思う。初日に観るまであるよ。
終わりに
最近「読む」方ばかりでしたが、「観る」のも中々良いモンですね。良い刺激になりました。ただまあ、相変わらず1人だとハードル高い…。
『ユアストーリー』以外は良い作品でしたので、是非ともご参考までに。『リョーマ!』は色々と向き不向きはありそうですが。
わーわー騒ぎましたが僕からは以上です。読んで頂きありがとうございました。

