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『モンスターハンターワイルズ』感想|世界観と生態系の再現を優先したモンハンだった

 

『モンスターハンターワイルズ』を発売日から遊び、HR100手前まで進めた感想です。

 

率直に言うと、本作は「アクションがさらに派手になったモンハン」というより、世界観・生態系・ストーリーを通して“モンハン世界で狩る体験”を成立させようとした作品でした。

 

モンスターの存在感、シームレスな狩猟導線、ストーリーの強化など、随所にその思想が見えます。一方で、UIや集会所の不在、ボリューム面には不満もあります。

この記事では、ワイルズが何を優先して作られた作品なのかを中心に書いていきます。

一応ストーリーのネタバレは多少ありますので悪しからず。

 

 

 

世界観評価|生態系と存在のリアリティを押し出した最新作

率直な感想として「面白いモンハン」よりも、「モンハン世界の再現」を優先して作られている印象。

 

モンハンの本質といえばその世界観にある。

「モンスターもハンターも共に自然の一部であり、生態系という枠組みの中で狩った狩られたを繰り返す」大前提のもと、これまでアクションゲーに寄ってみたり、はたまた原点に立ち返ったりと、揺れに揺れまくってきたシリーズ。

今回は世界観重視なモンハンだと思われるが、従来より表現が圧倒的に進化した結果、本作のモンスター達は文字通り生きていると錯覚するほど。

 

思うに、本作の制作陣はモンハン好きを通り越して、もはやモンハンを愛しているのだ。その大きすぎる愛は、すぐ分かる部分から細やかな部分まで、様々な場所から感じ取れる。

 

 

フィールドではモンスターが食べて飲んで排泄して寝てをリアルタイムで行い、群れで移動する個体も存在し、縄張り争いも続投。死体は当たり前のように腐り、骨に変わる。

狩猟時には、翼膜が傷つけば飛べなくなるし、恒例のエリア移動にはちゃんと「理由」が付与されていたり、敵対モンスターの視線はしっかりとハンターを向いている。特に造竜種が卵から産まれる瞬間は2度見、いや3度見したまである。

 

これらは、総じて「存在のリアリティ」を担保する装置だと思う。この"拘り"があるからこそ、狩りが単なるHP削りではなく“生き物との対峙”として成り立つのだ。

 

確認していないだけで、他にも制作陣の拘りポイントはまだまだあると思う。もしかするとこの作り込みのせいでモンスター数が若干少ないのでは?と思ってしまうほどに。

シナリオ・クエスト中のアルマの口上についてもそうだ。「モンスターの狩猟はギルドの認可を受けて行う」という原則に則り、毎度毎度「〜〜をハンターに依頼します!」を言ってくれる。

 

こういう細かい部分をちゃんとやってくれるのが良い所でもあり、悪い部分だったりするのだけど、「それでもやる」を貫き通しているのが、僕が本作で1番気に入っているポイントだ。その"姿勢"が好き。

 

 

ストーリー評価|狩りゲーの物語として完成度が高い

ストーリーには正直かなり驚いたというか、まさかモンハンで「ストーリーが面白い」という感想を抱くことになるとは思わなかった。

故郷を失った少年ナタを実質的な主人公とし、その元凶たるアルシュベルド裏の主人公として展開されるシナリオは、下位クエストまでで十分に満足できる内容だった。

 

我らがハンターも、役割としては主人公では無いものの、歴代以上にヒロイックな描かれ方で、存在感はバツグン。

シナリオでは素直にアガる展開の連続で、弱みを見せることもなく、性格上のクセもなく、終始「頼れる存在」だった。

この辺りはかなり徹底されており、狩りゲーのストーリーにありがちな「居るために居る」ような無味無臭キャラではなく、ちゃんと人格が付与された状態で、なおかつバリバリ喋る(ゴッドイーターバーストの「逃げるな!」で感動していた世代からすると、進化しすぎで卒倒するレベル)

 

 

シナリオ上の狩猟がシームレスに移行するようになったのも相まって、没入感は歴代最高。「狩りゲーのストーリー」としてはほぼ完成形と言ってしまって良いかもしれない。

 

モンハンなら、いっそのことストーリーはおなざりでも全く問題ないところを、逃げずにやり切ったその姿勢はとても好きですね。

その分だけモンハンの魅力たるナラティブなゲーム体験」は若干失われているのだけど、まだ改良の余地はありそうだし、次回作以降は更に満足度の高いストーリーになっていて欲しい。(とりあえず次回作ではマップ探索をプレイヤー主導でやらせて欲しい)

 

 

設定面では、特に造竜種がガッツリ絡んできたのは個人的にグッと来た。というかアレって裏設定じゃなかったの?!というのが最初の感想だったけども。

 

タイトルの『ワイルズ』=野生ということで、このシナリオだと野生ってより文明的じゃね?と思うところを、最後の最後でアルシュベルドの野生化と絡めてタイトル回収する流れはシンプルに熱い。

造竜たちも竜都の跡形にて生態系がちゃんと組まれているらしく、僕の思ってた以上に『ワイルズ』というタイトルに向き合ったストーリーだったなと。G級追加版のタイトルは何にするんだろ…。

 

 

 

アクション評価|あくまで主役は“狩りの体験”

OBT版の感想にも書いたが、基本は楽しい!気持ちいい!でもちょっと複雑!という感じ。

集中モードの追加でボタン・コマンドが色々と変更されており、武器種によっては物理的に無理な操作もあるらしい。

 

改めてガッツリ遊んでみると、やはりエフェクトとヒットストップ、そして何より音と画面の揺れのバランスが本当に絶妙。

本作は全体的に肉質が柔らかめなのもあるのだけど、とにかく刃が肉に引っかかってる感じが独特で、なおかつストレスにならない程度の演出に収まっている。

属性エフェクトもとにかく綺麗で、チャアクの超高出力なんて撃った時にゃあもう脳汁が止まらん。マルチで属性4人が集まると情報過多でもはや何が起きているのか分からないレベル。

 

これらと、そしてストーリーの低難易度からして、やはり本作はゲームとしての面白さ・遊び応えというより、世界の中で狩りを体験させる方向に舵を切っているのだと思う。

もちろん完全に捨てているワケではないし、この部分は今後の追加クエストや大型DLCでプラスされる要素。かなり挑戦的な"選択"であると言える。

 

このバランスをどう評価するかは人それぞれだろうが、少なくとも僕は、この方向転換を“選択”だと受け取りたい。

 

 

 

気になる点|UI不備とボリューム不足で惜しい部分もある

色々と言いたいことはあるが、UIに関しては、歴代でも不出来な部類に入ると思う。


普通にプレイしていても気になる部分は多く、全体マップの見づらさ、お知らせを全て消化しないとマップが開けない、マルチプレイが微妙にやりづらい等々、不満点は結構多い。

 

この辺は良くも悪くも「いつものモンハン」って感じ。

元々このシリーズはどちらかと言えば新しいことにガンガン挑戦していくゲームだと思っていて、そういう作風ゆえに、この辺の細かい事は"それなり"になることが多い印象

 

僕的にはどちらかというとボリューム面というか、「え!?これが無いの?!」な要素が多いことが気になった。

 

例えば集会所。もしかすると多くの人にとっては些細なことかもしれないが、マルチプレイ主体の僕としては、コレが無いのはとても寂しく感じてしまう。

せっかくモンハン世界の再現に注力している作品なのに、なぜコレを無くす判断に至ったのかかなり気になるところ。

 

他にも、実装モンスター数だったり、猫飯が無かったり、環境リンク関連だったり、ラスボス関連だったりと、アプデ前提のゲームとはいえ流石に?と思っちゃう部分はそこそこ存在する。

ぜひともアプデにて改善していただきたいところ。

 

 

総括

今回のモンハンは、世界観と生態系の再現を優先したゲームでした。

 

モンスターやハンターがこの世界で生きている感覚を成立させようとしている。その姿勢が、本作でいちばん印象に残った部分です。

カプコンにしか作れない世界観と、カプコンにしか調整できない爽快アクションの数々。オリジナリティ溢れるゲームなのは確か。

 

ただ、UIの不便さや集会所の不在、ボリューム面の物足りなさは、没入感を若干削いでしまっている感もある。

 

ひとまず、モンハン好きには全力でオススメします。もう買ってるか。

 

わーわー騒ぎましたが僕からは以上です。読んで頂きありがとうございました。

 

 

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