広告で見かけた異世界漫画『 俺だけ不遇スキルの異世界召喚叛逆記~最弱スキル【吸収】が全てを飲み込むまで~』を読んできました。
主人公の「不遇スキル」が実は最強なのはいつも通りとして、140話以上にわたる斜め上展開やライブ感のある物語が個性的かつ印象的でした。
下記よりネタバレありで感想を書いていきます。どうぞ気軽にお付き合いください。
ネタバレあり感想
最初に断っておくと、設定・ストーリー自体はそこまでの目新しさも無く、他人に薦められる作品かと言われると、まあ、うん…ってなる。
例によって不遇スキルは不遇じゃないし、例によって一緒に転生した同級生は大体悪辣だし、例によって現地の可愛い爆乳娘に惚れられる。まさに例によって例のごとし。
ただ、こんなコッテコテのテンプレ漫画なのに140話以上も続いている点と、それに伴って物語が斜め上に展開している点は素直に評価できる。
僕はこういう異世界漫画を読むとき「アプリ無料分まで読んで、その直後に最新話を読んでみる」というムーブをとる。
そんでもって無料分→最新話のストーリーや絵面の乖離が激しければ激しいほど興味が湧いてくる。
その点において本作は、最新話でもう何と戦ってるのかすらよー分からんわ、絵面はガラッと変わりすぎてそもそも誰が誰なのかすら分からんわで、控えめに言って100点満点だった。
乖離があまりにも激しく、無料分→最新話のあいだを全く補完できない。これは読むしかない、と。
大まかな感想としては、名作タイトルの良いとこどりをしまくったら3周回ってちょっと面白くなった漫画という感じ。
読んでいると「この展開はなんか見たことあるぞ…」「この技は!武器は!キャラデザは!」が頻繁に発生するのだけど、思いつく限りのそれらを全てブチ込んで、なおかつそれらに乗っかり続けている漫画は逆にない。貪欲というよりは"節操がない"という表現が適当かも。
ストーリーに沿って適切にパクるというより、書きたいシーン・キャラに合わせて展開を作っている感すらあり、この節操のなさが最も気に入っているポイントである。
整合性を一旦置いといて、キャラやシーンありきで物語を転がしていく展開はシンプルに読みやすく、添加物たっぷりのジャンクな味がして非常に良い。
これらは、現在行われているラストバトル(多分)になってから特に顕著であり、見たことある!が連続し、それに伴って作画もグングン良くなっている。
この斜め上に突き進んでいく感じが妙に楽しい。是非ともこのまま斜めに伸びていって欲しい。
序盤・中盤あたりで「転生者は実力的に中の上くらい」という設定が出てきて、実は現地人も結構強かった的な展開になる。
大体の量産漫画は、ここで主人公を苦戦させたり、場合によっては敗北させたりして少年漫画的な展開に持っていく流れ。
しかし本作はそんなことお構いなしに全然無双させるし、なんなら同級生の悪辣勇者はボコボコに敗北させるしで、徹底的な主人公ageをやめないのが他と一線を画すポイント。
ざまぁ展開が終わった時点で悪辣勇者は(ストーリー的に)用済みであり、なんらかで退場させるのが普通なのだけど、この漫画はどうにも最新話に至るまで徹底的な勇者sageが止まらん。
ただ見栄っ張りなだけなのに必要以上に人格を扱下ろされたり、達磨にされる→回復させてを繰り返されたり、新たな力!→格上敵に惨敗を一生やってたり等、あらゆる屈辱を受けている。一体何の恨みがあるんだと爆笑してしまった。
他作品のヘイトキャラが受けているであろう"おしおき"を凡そ全て網羅しており、最初にちょっと陰口叩いただけでこうも尊厳を破壊されるのかと変な笑いが出てくる。人間やはり謙虚に生きるべきである。
「強すぎる承認欲求を抱えた道化」というキャラ造形であり、sage展開が物語の本筋に関わらないのもどこかで見た流れである。彼が某ワカメのようなルートをたどるのか、はたまた斜め上の展開で生き残るのか、気になりすぎて夜しか眠れない。
新鮮だった点は大体そんな感じで、あとはまあそれなり。やはり最大のセールスポイントはシンプルに140話も続いていることじゃないかな~と。
斜め上に突き進んでるだけあって、中盤後期~終盤の展開の読めなさに関してはマジで他異世界漫画とは一線を画している。
だからこそ逆風の瞬間風速が凄いというか、打ち切り漫画終盤の謎のライブ感が一生続いている感覚がある。僕が妙に気に入ったのもその辺に理由がありそう。
惜しむらくは、ピッコマ無料分でそこまで辿り着けないことだろうか。1~3巻はマジでテンプレなので、本当に特筆する部分がない。
テンプレ異世界が嫌いじゃなく、ライブ感ある展開を楽しめる人なら読んでみるのもアリかもしれません。少なくとも序盤(1~3巻)だけで判断すると真価が分からないタイプの異世界漫画ではある。
わーわー騒ぎましたが僕からは以上です。読んでいただきありがとうございました。
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