PvEのまったりしたゲームにおいて、”飽き”はいつの時代でも至上命題である。
プレイ感の新鮮さでドーパミンが出ている状態から、その刺激に慣れ始め、次第に飽きてしまい、やめる。
タイトルの寿命と言ってしまえばそれまでの話であり、それをどこまで持続させられるか、というお話でもある。

例えばモンハン。
攻略中の面白さは最早語るまでもないが、ひと通りモンスターを倒し切ってしまい、アプデ待ちになってしまった状態の”飽き”。
毎度「新要素来たらまたやるか~」と寝かせたり、なんならアプデが来ても触らないことすらある。
ハマってる時の装備更新はもう本当に楽しいのだけど、段々「んで、この装備で何するの?」という考えがよぎり始めたときが飽きのサインである。
逆に、その回答になり得るクエストが用意されているタイトルは、大抵プレイ時間がとんでもないことが多い。
最近だと『XX』や『サンブレイク』あたりがソレである。
ただ、装備更新や高難度クエストは、あくまで同じ方向を向いた刺激でもあると思う。それとは別に、もっと別角度からプレイヤーを殴ってくる刺激もある。
何が言いたいのかというと、「別角度」とはつまり「優越感をくすぐる刺激」のことである。
これがあると、びっくりするくらいドーパミンがドッパドパ出てくる。

これは、最近よくプレイしているPvEゲームのスクショ。
軽く説明すると、これは「5分以内にエネミーを倒しまくれ!」というクエストで、制限時間内にどれだけ撃破ポイントを稼げるかを競う内容。
1位,2位,3位,4位以下で報酬が少し変わり、クエスト中の貢献度1位表示と、終了後に戦闘データ(撃破数や平均ダメージ)を明示してくれる。
当然1位を目指して走るのだけど、ここで面白いのが、貰える報酬自体に差がほぼ無いということである。
(極論、順位にこだわらずとも、1位と大差ない報酬が貰えたりする)
更に言うと、ポイントは「倒し際のラスト1撃を決めたプレイヤー」に加算される仕様なので、途中でどれだけダメージを与えても、最後の1発を持っていかれたらポイントにはならない。
つまり、厳密な火力測定でもなければ、純粋な実力ランキングでもなく、そこまで真面目に目指すモノではない。

でもなあ……1位って気持ちいいんだよなあ……
そう、1位という表記には優越感をゴリッゴリに満たしてくれるパワーがある。
報酬が旨いから目指すんじゃない、気持ちいいから目指すのだ。単純な話。
このクエストに関して言えば、「平均ダメージのトッププレイヤー」を明示してくれる機能があるため、1位+平均トップだった時は……フフフ……
前述の通り、火力測定でもなく実力ランキングでもないと、理屈の上では理解している。
しかし僕の感情は、画面上に「1位 ○○」と出ること自体が快感だと、しきりに訴えかけてくる。なんなんだこれは一体。
ここで重要なのは、実際に他人に見られているかどうかではなく、画面上で自分が他人より上にいると明示されること。
貢献度1位や平均ダメージトップといった表記は、かなり雑に優越感を満たしてくれる。
装備更新の成果だとか、立ち回り見直しの結果だとか、そういった過程があるから快感を覚えるのではなく、シンプルに結果そのものが気持ちいい。
これは、誰かを見下したいとか、マウントを取りたいとか、そこまでハッキリと他人を意識した話ではない。
ゲーム側から「今のあなたは上です」とシンプルに表示される、シンプルな快感。
この健康的な醜さこそが本体なんじゃないかなと。
なんとも身も蓋もない話だけど、ゲームのモチベなんて案外そういうところから湧いてくるのかもしれない。

ただ、この優越感のくすぐり方は、報酬差が小さいからこそ心地良いのだと思う。
「上位は明確に得をする」まで行ってしまうと、これはもう優越感というより、義務や効率の話になってくる。
まったり遊べるPvEの中に、順位報酬や効率差をガッツリ持ち込まれると、途端に息苦しくなる。
こういうのは、あくまでスパイス程度の刺激が丁度いい。
そういう意味で、色々と気づきがあったクエストだなと。
そんでもって、冒頭の「んで、この装備で何するの?」への回答として、貢献度順位や平均ダメージ表示が僕には機能した。
新しい装備を作った。火力も上がった。ならば、それをどこで実感するのか。
答えは、自分が上にいると表示される場である。優越感に浸れるタイミングである。
PvEの飽きに対する回答は、新装備や新クエストだけではなく、”優越感をくすぐる場”にもあるのかもしれない。